クリの花の匂い

軽井沢野鳥の森では、今、クリの花が満開です。

クリの木170707
満開のクリの木

この季節になると、森は青臭いような独特な匂いで満たされます。
それが何の匂いに似ているかは置いておくとして・・・
白い房状に咲いているのは雄花です。

クリ雄花170707
クリの雄花

そしてクリの実になる雌花はというと・・・
こんな姿をしています。

クリ雌花170707
クリの雌花

花弁も無く、めしべだけが束になって伸びていますが、
根元の辺りはちゃんとイガっぽくなっているんですね。

さて、そんな青臭い軽井沢野鳥の森の遊歩道を、
開花植物をチェックしながら巡回しました。
本日確認した花は以下の通りです。

草の花:ダイコンソウ、ウマノミツバ、カルイザワテンナンショウ、キツリフネ、アカショウマ、ヒメジョオン、ハエドクソウ、カラマツソウ、ヤマブキショウマ、ヒメヘビイチゴ、バライチゴ(見つけた順)

木の花:クリ、シモツケ、ナワシロイチゴ、ハシドイ

まだ梅雨も開けず、花の種類は少ないですが、夏の花が咲き始めたという感じです。
これから日に日に、花の種類が増えていくでしょう。

ヤマブキショウマ170707
ヤマブキショウマ

先日、実を付けていたキツリフネも、ようやく花が咲き始めました。

キツリフネ170707
キツリフネ

なんのこっちゃ?ですね。

実はキツリフネ、花を咲かせる前に、閉鎖花から実ができるのです。
自家受粉でできる種子ですから、自分のクローンという事になるのでしょうが、
とりあえず何でもいいので早くに種子を作っておけば、
もし花を咲かせる前にカモシカに食べられてしまっても安心です?

1年草の中には、そんなしたたかな暮らしをしている植物もあるのです。

大塚

葉上の小さい甲虫たち

今日の軽井沢は午前中、どんよりとした曇り空で、小雨がぱらつく天気でした。
そんな薄暗い森の中、鳥獣保護区管理員の業務で遊歩道を巡回しましたよ。

森の入口では、先日オオルリのメスが口にくわえていた、
ジョウカイボンがとまっていました。

ジョウカイボン170628
ジョウカイボン

カミキリムシのような姿ですが、実は肉食で、
他の虫を捕まえてムシャムシャと食べてしまいます。

しばらく歩くと、今度はハナムグリの仲間を見つけました。

アオアシナガハナムグリ170628
アオアシナガハナムグリ

脚が長くて、少しスマートな感じがします。

オトシブミのゆりかごがいくつも落ちているので、
成虫がいないかと葉の上を探しましたが、見つかりません。
代わりに、クモの糸が引っかかって宙吊りになっているゆりかごを見つけました。

ゆりかご宙吊り170628

アブラチャンを巻いているので、ヒゲナガオトシブミのゆりかごでしょう。
風で枝が揺れるたびにクルクルと回転していて、
このまま幼虫が孵ったら、目が回るのではないでしょうか?

あちこちにホタルの姿もありました。

オバボタル170628
オバボタル

と言ってもこのオバボタル、成虫は光りません。
昼行生で、オスは立派な触角を使い、嗅覚でメスを探すといわれています。

こちらもホタル・・・。

カクムネベニボタル170628
カクムネベニボタル

ニホンベニコメツキというそっくりさんな虫がいて、
有毒のカクムネベニボタルに擬態しているといわれています。
つまりこちらが、真似されている本家さん。

梅雨時期は花も少なく、葉が茂って野鳥が見にくい季節ですが、
こんな虫たちを捜して森の中を歩いてみてはいかがでしょう?

大塚

今日の開花植物とかいろいろ

梅雨に入っても、良い天気が続いています。
予報では明日から雨模様。
天気が悪くなる前にと、鳥獣保護区管理員の業務で
野鳥の森の遊歩道を巡回しました。

今回も、開花植物を記録しながら歩きましたよ。

草の花:ヒメヘビイチゴ、ミゾホオズキ、エゾノタチツボスミレ、ハルジオン、ムラサキツメクサ、クルマムグラ、フタリシズカ、ムラサキケマン、カルイザワテンナンショウ、マムシグサ、サワギク、ニガナ、タニギキョウ、クワガタソウ

梅雨は花が少ない時期で、あまり目立つ花はありません。
その中でもよく目に付くのは、小さな黄色いヒメヘビイチゴです。

ヒメヘビイチゴ170620
ヒメヘビイチゴ

ヘビイチゴをそのまま小さくしたような花ですが、
ヒメヘビイチゴの実は赤くなりません。

木の花:コゴメウツギ、エゴノキ、ノイバラ、ガマズミ、マユミ、ニシキウツギ、ミズキ、クマイチゴ、フジ、ヤブデマリ

木の花は高い場所で咲いているものが多いので、気をつけないと見落としてしまいます。
地面に落ちている花を見つけて、咲いていることに気付く事もしばしば。
目に付きやすいのは、やはり低い位置に咲いているコゴメウツギくらいです。

コゴメウツギ170620
コゴメウツギ

さて、今の季節、地面を見ながら歩いていると、
葉っぱの巻き物がよく落ちています。

オトシブミゆりかご170620
オトシブミのゆりかご

オトシブミのゆりかごです。
中に卵がひとつ産みつけられていて、
孵った幼虫はこの包みの中を食べて成長し、
成虫になると包みに穴を開けて出てくるのです。

1センチに満たない小さな虫が、葉を折り畳んで巻いていくのですが、
まだ柔らかい葉が好みのようで、新緑が伸び切った初夏に多く見られます。

今日は遊歩道の真ん中に、こんな物も落ちていました。

シュレーゲルアオガエル170620
シュレーゲルアオガエル

はじめ木の葉が落ちていると思って気にも留めなかったのですが、
またごうとした瞬間にカエルだと気付きました。
樹上生活者のはずですが、なんで地面にうずくまっているのでしょうね。

ミソサザイの沢では「カッカッ・ヒーリーリー」というオオルリの声が…。
どうやら警戒声のようです。
近くに巣があるのでしょうか?

声がする方向を見ると思った通り、
虫(ジョウカイボンの仲間)を口にくわえたオオルリのメスが止まっていました。

オオルリ♀170620
オオルリ♀

以前撮影したオオルリのメスも、ジョウカイボンの仲間をヒナに運んでいました
(→2010年6月10日の記事)。
オオルリはジョウカイボンが好きなのでしょうか?

大塚

野鳥調査情報(2017年6月16日)

今日の軽井沢は、朝からよく晴れていて、
8時半頃から、早くもエゾハルゼミの合唱がはじまりました。

毎月定例の鳥類調査を実施しましたが、
そんな訳で、後半はセミの声にかき消されて鳥の声が拾えない・・・。
なかなかに苦戦を強いられた調査となりました。

とりあえず、本日確認した野鳥は以下の通りです。

カルガモ、キジバト(声)、ホトトギス(声)、フクロウ、コゲラ、サンショウクイ(声)、コガラ、ヤマガラ(声)、ヒガラ(声)、シジュウカラ(声)、ヒヨドリ(声)、ヤブサメ(声)、センダイムシクイ(声)、メジロ(声)、ゴジュウカラ、ミソサザイ(声)、クロツグミ(声)、コルリ、キビタキ、オオルリ、計20種

森に入ってすぐ、キビタキやカラ類の地鳴きが賑やかに聞こえるので見上げると、
大きな鳥が飛び去って遠くの枝に止まりました。
後姿でしたが、間違いなくフクロウです。
小鳥たちにモビングされていたんですね。

どんぐり池の手前では、コルリのメスが地面を歩いていました。

コルリ♀170616
コルリ♀

近くの茂みからは、「ジッ」「ジッ」という声がします。
どうにか姿を見つけると、巣立ちビナ。
コルリのメスも、時々「ジッ」と声を出し、一緒に移動していきます。
そして給餌の様子も観察できました。
コルリのヒナだったんですね。

実は先週まで、この辺りでコルリが巣に給餌している様子が、
よく観察されていました。
しかし気付いてから1週間ほどで給餌する姿を見なくなったので、
てっきり巣が天敵に襲われて、ヒナがいなくなったのだろうと思っていたのです。
実はしっかり巣立っていたんですね。

確認したヒナは1羽だけで、オスの姿は見当たりませんでした。
オスは他のヒナを連れて離れた場所にいたのかもしれません。

実は巣に給餌していた頃、
コルリの親鳥がどんな餌を運んでくるのか興味があって、
その様子を撮影していました。

あまりに巣が遊歩道に近かったので、ブログにアップするのがためらわれたのですが、
巣立ちも確認できたので、ご紹介しましょう。

コルリ・イモムシ
イモムシ

コルリ・カマドウマ
カマドウマ、ガの成虫、イモムシ、シャクトリムシ、ヨコバイの幼虫

コルリ・ムカデ
ムカデ、クモ、シャクトリムシ

コルリは地面を歩きながら餌を探すので、
ムカデやカマドウマなど、地面にいる虫も多く持って来るようです。
また、虫を捕まえながら歩いて巣の近くまで帰ってきて、
一度に何匹もの虫を運んで来ることが多いようでした。
シジュウカラの場合だと、1匹虫を捕まえる度に巣に運びますから、
種類が違うとずいぶん違うんだなぁという印象でした。

大塚

今日のムササビ巣箱(2017年6月11日)

ムササビ巣箱で抱卵していたオシドリは、
どうやら6月6日に孵化して巣立っていったようです。
その巣箱には、早速ムササビが帰ってきました。

オシドリ巣箱ムサ170611
「 Z Z Z … 」

樹皮を裂いた巣材の上に、オシドリが抱卵のために敷き詰めた綿羽が、
まだ巣箱の中に散乱しています。
ムササビは気にしていないのでしょうか?

他のムササビ巣箱では、シジュカラが苔を運び込み、
数日前から抱卵に入っていました。

ムサ巣箱シジュウカラ170611
ムササビ巣箱で抱卵するシジュウカラ(6月5日撮影)

しかし、本日チェックしたところ、もぬけの殻・・・。
どうやら何者かに巣を襲われて、卵を食べられてしまったようです。
アオダイショウの仕業でしょうか?

さらに他のムササビ巣箱では、私の接近に気付いたムササビが顔を出しました。

ムササビ新緑170611
「何者?」

アップでも撮影しましたよ。

ムササビ170611
「ねむい・・・」

新緑がまぶしそうですね。

大塚
プロフィール

ピッキオ

Author:ピッキオ
軽井沢野鳥の森を毎日ガイドしているピッキオが、野鳥の森の季節の自然情報や、日々のネイチャーウォッチングなどで出会った生き物についてご紹介します。
©ピッキオ 禁無断転載

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