ヤマネのすむ森

軽井沢に生息する野生動物の中でも、
なかなか目にする事が難しいもののひとつがヤマネです。
小型で夜行性、その上、一年の半分を冬眠しているのですから、
なかなか出会う事はありません。

時々、野鳥の巣箱で寝ているのが見つかったり、
古い別荘の押し入れや戸袋、換気扇などに巣を作って見つかることがありますが、
国の天然記念物であり、無許可で捕獲したり飼育する事はできません。

そんなヤマネの生息状況を調べようと、
ピッキオではずいぶん昔にヤマネ用巣箱を作成し、
星野別荘地から野鳥の森にかけて設置して調査した事があります。
その結果、少なからず生息していることが判ったのですが、
それから十年以上、現在はどうなっているのでしょう?

この十数年で、付近の森もずいぶん変化しました。
イノシシやニホンジカが増加し、
カラマツ間伐後に木々も生長して、
当時と比べて森が鬱蒼としています。
はたしてヤマネ達は、まだここの森に生息しているでしょうか?

昨年、30個のヤマネ用巣箱を作成し、
星野別荘地と野鳥の森の奥の2カ所に設置しました。
結果、直接観察はできなかったのですが、
ヤマネが利用したと思われる巣材が残されているのが発見できました。

そして今日、今年1回目のヤマネ巣箱の調査です。
梅雨入りした暗い森の中へ、長靴に雨合羽上下の完全装備で、
クマ鈴をジャンジャン鳴らしながら突入です。

結果、ひとつの巣箱で、ヤマネが巣を作って寝ているのが確認できました。

ヤマネ巣箱個体140606
巣箱内に営巣して眠るヤマネ(写真中央)

ヤマネの巣は、緑色の苔とオニヒョウタンボクの樹皮で作られています。
このような巣を作ると、そこで出産、育児をする可能性があります。
今後も注意深く観察を続けたいと思います。

ちなみに底に溜まったドングリは、
昨年の秋にヒメネズミが貯食のために入れたものです。
他にはカマドウマやイシノミが住み着いた巣箱、
チャイロスズメバチが寝ていて驚かされた巣箱もありました。
小さな樹洞(を模した巣箱)をヤマネだけでなく、
様々な小さな生き物が利用しているのです。

ヤマネは主に昆虫を食べ、他に柔らかい木の実(液果)や
鳥の卵も食べると言われています(私は鳥のヒナや成鳥も食べると思います)。
この場所はコナラやミズナラの深い森ですが、
巣の材料になるオニヒョウタンボクや、実が食べられそうなサルナシなど、
ヤマネの生活に必要なものは揃っていそうです。

大塚
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軽井沢野鳥の森を毎日ガイドしているピッキオが、野鳥の森の季節の自然情報や、日々のネイチャーウォッチングなどで出会った生き物についてご紹介します。
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