エゾハルゼミシーズンに突入

軽井沢野鳥の森はすっかり木の葉が展葉し、
新緑が眩しい季節となりました。

野鳥たちは本格的に繁殖シーズンを迎えていて、
私たちが掛けた巣箱でも、ヤマガラが育雛中、
シジュウカラは抱卵に入っています。

ただ、野鳥の姿はというと、
木の葉に遮られてなかなか見つける事ができなくなってきます。
さらに、天気が良い日中には、
にぎやかなセミの声に圧倒されるのか、
さえずる野鳥も少なくなってしまいます。

さて、そのセミの声の主が、
今日はたまたま道標の支柱にとまっていました。

エゾハルゼミ170528
エゾハルゼミ

高原の初夏の風物詩、エゾハルゼミです。

ある程度標高が高い森で見られるハルゼミの仲間で、
軽井沢では5月中旬ごろから鳴き始め、7月初め頃まで声が聞かれます。
合唱性があり、1匹が鳴き始めると次々鳴き始め、
森の中がエゾハルゼミの声に包まれる感じです。
しかし、しばらく鳴くと、徐々に静かになっていくのです。

ちなみに、野鳥の森あたりで聞くハルゼミの仲間はこのエゾハルゼミだけですが、
追分あたりまで西に行くと、ハルゼミという別種のセミも鳴いています。
こちらは松林によくいる、暖かい地方でも見られるセミです。

ただ、野鳥の森と同標高にある私の自宅でも鳴いているので、
単純に標高で分布が決まる訳でもないようです。
アカマツは、どちらにも生えているし・・・。

これら2種類のセミの、町内での分布を調べてみたら、
ちょっとおもしろいかもしれませんね。

大塚
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オオセンチコガネの墓場

今年の正月三箇日は、穏やかな天候に恵まれました。
そんな中、新年早々、鳥獣保護区管理員の業務で野鳥の森を巡回しましたよ。

いつものようにゴミ拾いしながら歩くのですが、
遊歩道にはほとんどゴミはありません。
時々、飴の包みが落ちている程度。
飴を食べた後にポケットに包みを突っ込んで、
いつの間にか落としてしまうのでしょうね。

一方で、鶴溜入口のあたりは、いつもゴミが落ちています。
別荘地内にある出入り口で、数台の車が止められるので、
ここではよく、配送業者や建築関係、営業関係と思われる車が止まっていて、
ドライバーが車内で昼休みを取っています。
状況証拠だけで疑うのも悪いのですが・・・。

さて、そうは言っても頻繁にゴミを拾っていると、
周囲にゴミが無いからか、新しく捨てられるゴミも少なくなってきました。
やっぱりゴミが目立つと、「他の人が捨てているから自分もいいや・・・」
となってしまうのでしょうね。

今日は落葉から顔をのぞかしている古いコーヒー缶を見つけたので拾い上げると、
中からカラカラ音がします。
振って中身を出してみると、出てくる出てくる、
大量の昆虫の死骸が入っていました。

空き缶トラップ

ほとんどが、赤味のある金属光沢を持ったオオセンチコガネです。
ちゃんと数えた訳では無いですが、30匹分は入っていたようです。
細長い甲虫の前翅も一組入っていましたが、
オサムシの仲間のようです。

これらの虫は、別に人間が空き缶に虫を詰め込んで捨てた訳ではありません。
缶の中の飲み残しが誘因物となって、これだけの数の昆虫が空き缶に侵入し、
出る事が出来なくなって死んでしまったのです。

私は見たこと無いですが、食虫類などの小型ほ乳類が、
中で死んでいる事もあるとか・・・。
何気なく捨てた空き缶が、たくさんの命を奪っているという事を、
缶を捨てる人は知る由もありません。

大塚

南へ向かう旅人

今日は午前中のうち曇り空。
また野鳥の森を、ゴミ拾いしながら歩きました。

開花植物は前回とあまり変化がないので割愛します。
今日はアカゲラ休憩所前の草地で、南へ向かう旅人に出会いましたよ。

アサギマダラ161003
アサギマダラ

浅葱色の紋が美しいアサギマダラです。
渡りをするチョウとして知られ、秋は南へと移動する季節です。
この個体も、南へと渡っている途中なのでしょう。
ちょっと翅が破れていますが、大丈夫でしょうか?

アサギマダラ顔161003

アサギマダラは、体までまだら模様をしています。
彼らは幼虫時代にイケマなどのガガイモ科植物の葉を食べ、
体内にそのアルカロイドを貯め込み、
毒として身を守るのに利用していると考えられています。

そして有毒である事を天敵に知らせるため、
鮮やかな姿をしていると考えられています。
まだら模様は、不味そうな印なのでしょうね。

大塚

白い落とし物

今日も私はムササビウォッチング担当。
夕方、ピッキオビジターセンターに向かって歩いていると、
道端にまっ白い物が落ちていました。

よく見ると、まだ真新しいチョウの死骸です。
踏まれそうな場所だったので、そっと拾い上げて落葉の上に移しました。

ウラギンシジミ死体160929

見るのは何年ぶりでしょう?
私の地元、千葉県ではお馴染みのチョウです。
銀白色の翅裏から、その名も「ウラギンシジミ」。
幼虫はクズやフジの花や蕾を食べ、成虫で越冬します。
暖地のチョウなので、寒い軽井沢では越冬できない筈ですが・・・。

ウラギンシジミ♀表160929

もう一度拾い上げて、そっと翅を開くと、表側には白い模様があります。
オスではオレンジ色の模様があるので、これはメスのしるし。
翅の先端が尖っていることから、これから越冬する筈だった秋型です。

恐らくこの夏に、より標高の低い群馬県側から、
軽井沢にやって来た夏型のメスがいたのでしょう。
そして軽井沢でクズの蕾に産卵し、産まれた幼虫は成長して秋型の成虫になりました。
しかし、冬が来る前に何らかの理由で死んでしまったのです。

まだそれほど寒くなっていないので、凍死した訳ではないと思いますが、
軽井沢では結局、冬を越すことは叶わなかったでしょうね。

最近は温暖化の影響か、軽井沢でもツマグロヒョウモンのような
暖地性のチョウを見る機会が増えてきました。
ウラギンシジミも、同じように軽井沢で増えているのかもしれません。

もし、このまま温暖化が進行すれば、
いつか軽井沢でも、ウラギンシジミが越冬できるようになるでしょう。
そんな時が来るまで、彼女達は毎年軽井沢にやって来ては、
秋に死滅していくのです。

生き物が分布を拡大していく裏には、そんな死のドラマの積み重ねがあるのでしょうね。

大塚

久しぶりの晴れ間

今朝の軽井沢は久しぶりに晴れました。
青空を見るのは、いったい何日ぶりでしょうか?

いつものように、ムササビ巣箱のチェックに出掛けると、
ハナタデに止まるスジグロシロチョウに出会いました。

スジグロシロチョウ160925

花の蜜を吸う訳でもなく、じっとぶら下がっています。
傷ひとつ無い、新鮮な個体です。

ちょっと翅がへなっとしていますね。
もしかすると、今朝、羽化したばかりで、
まだ翅が伸び切っていないのかもしれません。

そう思って周囲を見ると、近くに大きなヤマハタザオが立っています。
ヤマハタザオはアブラナ科。
そこで青虫が育ったのでしょうか・・・?

このところ、曇りや雨で、気温も低い日が続いていました。
今日の晴れ間は、変温動物である昆虫達にとって、
待ちに待った晴れ間なのでしょうね。

このスジグロシロチョウも、今朝の晴れ間で気温が上がって、
ようやく羽化できたのかもしれません。

大塚
プロフィール

ピッキオ

Author:ピッキオ
軽井沢野鳥の森を毎日ガイドしているピッキオが、野鳥の森の季節の自然情報や、日々のネイチャーウォッチングなどで出会った生き物についてご紹介します。
©ピッキオ 禁無断転載

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